小説ロードス島戦記 灰色の魔女 ~ロードスという名の島がある~
懐かしのラノベ第4弾は...
ロードスという名の島がある。
いつもこの書き出しで本編が始まる超有名ファンタジー小説(プロローグはこの言葉では始まらないので)。
30代のおっさん世代で当時ラノベ(何度も書くが当時はそんな言葉なかった)を読んでた人なら知らないってことはたぶんないと思われるくらいに有名。
漫画で言えば、ドラゴンボールや北斗の拳レベル?
その第1作目である「灰色の魔女」
新装版 ロードス島戦記 灰色の魔女<ロードス島戦記> (角川スニーカー文庫)
- 作者: 水野良
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: Kindle版
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↑は自分が読んだ当時のカバーではないですが、絵が綺麗ないのでこちらをご紹介。
アシタークは中学生の頃、まとめ読みしました。
で、この作品でTRPG(テーブルトークRPG)の存在を知りました。
知らない人もいるかと思うのでちょっと説明を書いておくと、TRPGとはストーリーを考えるゲームマスター1人とプレイヤー数人でおこなう会話によっておこなうRPGゲームのこと。
これだけ聞くとなんのこっちゃ。。。だと思うけど、書こうとして思った。
TRPGについて、うまく説明するのはなかなか難しい(笑)
なので、逃げます。
詳しくは下記URL参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AFRPG
このロードス島戦記という作品は第1巻のあとがきで作者が書いているようにTRPGを日本で普及させるために雑誌連載したTRPGの内容を小説として書き直したものらしい。
ラノベではないけど、たしかそのTRPG中のやり取りの内容を本にまとめたものも発売されています。
小説とは違うけど、結構これも面白い。
前回までの3作はどれも当時の記憶を無理矢理思い出して書いたが、さすがに記憶が曖昧すぎて具体的な内容がほとんど書けない!ってことを痛感したので、今回はちゃんと昔読んでた小説をひっぱり出してきて読み返してみました。
そして、1巻を読んだ感想は。。。
あれ?1巻ってこんなに一気に話進んだっけ?
主人公のパーン(戦士)がハイ・エルフのディードリット(精霊使い)などの仲間と出会い、旅をする中、五百年前にロードス島を支配していた魔法王国の生き残りでロードスに争いの火種を起こそうと暗躍する灰色の魔女こと「カーラ」と遭遇し、彼女を追ううちに数十年前にロードス全土を掛けて行われた魔神との戦いを生き抜いた英雄同士が争う英雄戦争に巻き込まれていく。というストーリー。
戦争終結後、パーンはカーラとの決着をつけるべく、仲間とともに彼女の元に赴き、これを倒してハッピーエンド!
とはならないのだが、ここから先のお話は次巻以降で。
一度、本作を読んだことのある人なら、この程度のあらすじでほぼストーリーを思い出すのではないだろうか。
でも、この作品の中でパーンたちは一気に色々な場所に行くんですよね。一巻なのに。
ザクソン村(俗に言われる旅立ちの村)からアラニアに行ったかと思えば、ヴァリスに向かい、モスの山奥に行ったかと思うと再びヴァリスにとって返し、最後はカーラの館にまで行ってしまう。
こいつら、1冊の作品の中でロードス島を半分ほど踏破しとらんか?と思って調べてみたら、右上から左下まで斜めにロードス島を横断しとるやないか。。
ちなみに島全体の地図は下の図を見てください。
それに、思った以上に魔神戦争の英雄ファーンとベルドの戦いがあっけなく終わるなぁって感じも。
昔読んだ時はそんな風に感じなかっただけに20年ぶりに読むとこのあっさり感はちょっとした驚きでした。
基本、俺TUEEEEEEEE!!な主人公が好きなアシタークはまだパーンがそこまで強くないので、少し物足りなさを感じます。
まあ、このロードス島戦記自体、パーンがいかに英雄になっていくのかを描いた作品なので、逆にいうとここからさらに面白くなっていくとも言い換えることができます。
始まりの物語としては、このくらいでちょうどよいのかもしれません。
あと、個人的には灰色の魔女カーラの考え方は昔読んだ時から好きです。
単に悪さをするだけの悪役と違って、彼女自身の経験から起こった信念に基づいて争いの火種を撒いているというところが。
やはり、シリーズ通しての敵役は彼女のようにちゃんと行動原理がしっかりしててほしいです。
単に世界を支配したいだけの魔王とか小物っぽくてちょっとねぇ。。です(笑)
そういう意味では、本作で退場してしまう暗黒皇帝ベルド、今後パーンたちの前に立ちはだかる暗黒騎士アシュラムなどなど有名な敵役キャラも理不尽な悪ではなくキャラ立ってます。
読んでいて、このキャラ嫌いというのがいないところもこの作品の魅力ではないかというのが読後の感想。
あとは、ディードリットなど女性キャラが美形なのもいい(笑)
最近のラノベではあまり純粋なファンタジーものはないので、読んでいない人は是非一度読んでみてください。
ところで、余談ですがこのロードス島、実際にどの程度の大きさなのかが気になります。
ドラクエ3のアリアハン大陸程度だと拍子抜けです。端から端まで2日で歩けてしまうので(笑)
さすがに日本くらいの大きさはあると勝手に想像しています。国も6つもあるくらいですしね。