小説ドラゴンクエスト ~ドラクエ恋物語~
私のラノベ遍歴は自分で言うのもなんだが結構長い。
今で言うラノベという作品を初めて読んだのは(当時はラノベというジャンルは存在しなかった)、おそらく小学校高学年くらいの頃ではないかと思う。
記憶している限りでは初めて読んだ作品は「小説ドラゴンクエスト」シリーズ。
なんと初版の発売は1989年!!
でも、Amazonで調べると2000年以降に再販されたものしか見つからない。。
もう、この表紙の本はBookOffとかでないと手に入らないんですね…
と思って、近所のBookOffに行って探してみたら文庫版も見あたらない。
なんかとっても寂しい。
この作品シリーズは、言わずと知れた日本を代表するRPGゲーム、ドラゴンクエストを原作として書かれた冒険ファンタジー。
1000円もするハードカバー本を生意気にも小学生が読んでました。
主人公が街から街に移動するたびにゲームでは全然出てこないような地方の名産品(食べ物なんか)の説明描写がいっぱい出てきたような記憶がある。
結構、当時の漫画的なノリを重視されていたのか、魔王の下には幾匹かの強力な魔物がいて、そいつらが軍を率いているといった感じの設定だった。
6軍団長的な。
でも、バリバリの冒険と戦い!なノリかといえばそうではなく、初作はまだそのような要素は薄いが、Ⅱ、Ⅲと続いていくと話は次第に冒険恋愛物語へと化していく
(Ⅰは主人公アレフとローラ姫、謎のオリジナル剣士くらいしか主要キャラ出てこないのでまだソフトな感じだった)
Ⅱなんて、仲間内で三角関係してる。
でも、大抵の三角関係恋愛モノではヒロインの気持ちが二人の男の間で揺れ動きながらストーリーは進むなのでしょうが、そういうのは全然なくて、サマルトリアの王子(コナン)だけのけ者で相手にされてない(笑)
ローレシアの王子(アレン)とムーンブルクの王女(セリア)が影でいちゃこらいちゃこらキャッキャウフフしてるのに、それに気付かず一人、王女に対する恋心を募らせるコナン。
コナンのくせに推理シーンの名探偵のおっちゃんレベルにのけ者にされていて可哀想で泣けます。
まあ、終盤でコナンにもちゃんと春が来るので子供心に
「よかったな!コナン!」
「バーロー」
的に終わるのがまだ救いかな。
あれでコナンが報われてなかったら、作品を読んだいたいけな一人の少年が「もう恋なんてしないよ、絶対!」と言い出す可能性もあったんじゃないかと思うと、当時この作品の影響力は計り知れないものがあった。個人的に。
ルプガナの娘さんレシルに感謝。
なんか、コナンとレシルがドラゴンクエストの漫画「ダイの大冒険」のポップとメルル と被るのは気のせいなのだろうか?
変わってロト編3部作の最後、Ⅲは
ちょっと悲しい恋愛模様。
ヒロインは魔法使いのリザ。
ともにつらい旅を乗り越えていく中で次第に主人公アレルと惹かれ合うのだが彼女にはある出生の秘密が。
それが原因となって大魔王を倒し世界が平和になった直後、彼女はアレルに対する想いを捨てて姿を消します。
それを知ったアレルは今度は世界を救うためではなく、愛する女性との未来を掴むために再び未知の世界に旅立つというエンディング。
ゲームでも有名な
「その後、アレルの姿を見た者はいない。そして伝説へ…」
で終わってるんですが、ちゃんとアレルはリザを見つけ出し、二人は結ばれたのかはいまだに気になる。
当時、その後の二人を描いたスピンオフ(?)作品書いてくれないかなーと密かに期待してた記憶がある、そういえば。
小説ドラゴンクエストシリーズはかなり昔に読んだということもあり、冒険の内容はすっかり忘れているけど恋愛要素んところだけはなぜだがいまだによく覚えている。
小説ドラゴンクエストシリーズとの出会いが私のラノベ人生にどのような影響をもたらしたのか、それは誰にもわかりません。。。
たぶん、恋愛要素好きになったのはきっとこの作品が原因。
初恋峠でゲラゲラポー。
長くなったので続きは次回。